こんにちは、うたまなです!
冬の保育現場や幼稚園で大人気の童謡『ゆきのペンキやさん』(則武昭彦 作詞 / 安藤孝 作曲)
お屋根も、垣根も、お山も野原も、どこもかしこも真っ白に染まっていく雪景色のワクワク感が、可愛いメロディにのって描かれた、本当に素敵な曲ですよね。
この曲、手あそびうたとして楽しく歌うだけでも十分に盛り上がりますが、
実は「子どもの想像力と国語力の土台」を豊かに育てる最高の素材が隠されているのを
ご存知ですか?
今回は、この曲の最大の持ち味である「詩の世界」を、子どもたちと深く味わうアプローチに
ついてお話しします。
「ペンキ屋さん」という素敵なメタファー(隠喩)
作詞者の則武昭彦さんは、世界中を真っ白に覆い尽くしてしまう雪のことを
「ペンキ屋さん」に例えて表現しています。
> 「雪は、まるでペンキ屋さんのように、すべてを真っ白く塗りつぶしていく」
これは、別のものに例えて表現するメタファー(比喩表現)という技法です。
歌詞の中に「〜のように」という直接的な言葉がないため、全体のイメージを
頭の中で膨らませる必要があります。
ここで少しだけ気をつけたいのが、子どもたちに「ペンキを塗ること」そのものを
強く印象付けすぎてしまわないこと。
「雪が降って、あたり一面が真っ白になっていく不思議さや美しさ」が、
子どもたちの目に浮かぶように伝えていきたいですよね。
「いますぐにこの比喩を理解させなきゃ!」と身構える必要はありません。
絵本や歌など、様々なアプローチを繰り返しながら、大人も一緒にその試行錯誤を
楽しんでいけるといいのかなって思います!
子どもの国語力を育む「魔法の問いかけ」2選
詩の美しさを味わい、メタファーについて子どもたちと楽しく共有するために、授業や保育の中でこんな「作戦会議(対話)」を取り入れてみるのはいかがでしょうか?
① 想像力を広げる「たとえっこ遊び」
問いかけ: 「すべてを真っ白にしちゃう雪のこと、みんなならペンキ屋さん以外に何に例える?」
ねらい: 「お豆腐屋さんかな?」「白いシーツを敷く神様!」など、子どもたちの自由な発想を
引き出します。
② 五感を刺激する「オノマトペ遊び」
問いかけ: 「歌詞の中で雪が『ちらちら』降るって言っているけど、どんな感じかな?
他にはどんな降り方がある?」
ねらい: 「しんしん」「どっさり」「ふわふわ」など、日本の豊かなオノマトペ
(状態を表す言葉)に触れ、言葉や身体で表現する楽しさを味わいます。
このようなちょっとした問いかけや対話の時間を、歌の前後に少しだけ持つことで、
子どもたちの小学校以降の国語力の確かな土台が作られていきます。
以前ご紹介した、4年生の『友だち』や

6年生の『きっと届ける』

の記事でもお話ししましたが、メタファーを想像する力は年齢を問わず、
子どもたちの心の成長にずっと寄り添っていく大切な課題です。
直接的な言葉をあえて使わない、だからこそ愛おしい
「雪が降って白い」と直接言わずに、「ペンキ屋さんがやってきた」と表現する。
この遠回りで優しい表現こそが、この曲本来の味わいであり、最大の魅力だと私は感じています。
言葉の表面だけを捉えるのではなく、その奥にある景色を一緒にのぞき込むような、そんな配慮と工夫を散りばめた音楽の時間を届けていきたいですね。
冬の寒い日、子どもたちと温かい部屋で「真っ白な世界」に想いを馳せながら、
ぜひこの素敵な歌をたくさん味わってください。応援しています!


コメント