小さなこどもだった頃、食事をすることは楽しかったですか。
美味しくて幸せなことでしたか。
食べることは好きでしたか。
また、あなたのお子さんは、食べることを楽しんでくれるタイプでしょうか。
感覚の鋭さ、敏感さ、細やかさなどが大きく影響して
普通の(味つけ、舌触り、量、匂いなど)がダメで
苦痛が大きいというお子さんもいらっしゃることでしょう。
食べるって、大変なこと、という位置づけのお子さんもいますよね。
私はそういうこどもでした。
食事をすることは大変なエネルギーを必要とするけれど、
いろんな方法でそれを緩和してあげることが出来ます。
その工夫のうちのひとつとして、音楽を用いる方法を
ここでは紹介していきたいと思います。
⭕️てあらいソング
食事の前には、必ず手を洗います。
手を洗うときに、気をつけることは何か
どんな順番で、どのくらい(時間とか、どこの部位を洗うのか、その動作を何回とか)
などがよくわかるてあらいソングです。
一曲を通すと、30秒になるので
ていねいな手洗いのために必要な時間と、だいたい同じくらいになります。
動画では、うたを覚える目的で2回繰り返していますが、
てあらいをしながら歌うとしたら、1回でちょうどぴったりになります。
⭕️いただきますのうた
きゅうしょくのうた
おべんとうのうた
オリジナルはおべんとうのうたですが、
昨今では幼稚園、保育園、こども園では給食を食べるお子さんたちが多いでの、
おべんとうのうたの替え歌できゅうしょくのうたがあると便利、
というお声から、同じメロディでふたつの動画を制作しました。
⭕️給食ありがとう!の気持ちが学べるソング
きゅうしょくは、いろんな人が関わって出来上がっているのですが、
小さなお子さんがそこに想像力を働かせるということは、
なかなか難しいことです。
実際に目の前にあるのは、調理が終わった食べ物だけなので。
自分の好きなもの、得意なものだけが目の前に並んでいるわけではないので。
給食がつらい、苦手というお子さんもいますよね。
谷川俊太郎さんの「きゅうしょく」という詩があり、
そこに谷川賢作さんが曲をつけた作品があります。
きゅうしょくが、きゅうしょくとして自分の目の前に運ばれてくるまでに
どれくらいの人々がたずさわっているのか、
ということがこの曲からわかります。
食べたくなくても、ありがとうの気持ちだけでも
歌って表現するのは、いやいやな気分の時などには特に
歌っちゃったらちょっと、気分があがるかも、楽しくなるかもしれないよ、
ということで、そんな時はこの曲はおすすめです。
自分自身がたべることにとらわれることから、
視点を変えることが出来ます。
ものづくりの工程がわかったり、
小麦(しょくぶつ)の育ちの話が出てきたり。
手拍子もパッパーン👏👏!と入り、
最後のい・た・だ・き・ます!のテンションも高くて、
ついのせられてしまう曲調になっています。
⭕️食べること、かむこと、ごっくんすること、残さずに食べるを学べるソング
ぱっくん も〜ぐも〜ぐ
感覚の鋭さ、敏感さ、細やかさなどが大きく影響して
普通の(味つけ、舌触り、量、匂いなど)がダメで苦痛が大きい
という時、食べれないものを無理やり食べさせることはよくないのですが、
あまりにも食べられるものに偏りがあったり、
量が著しく少なすぎたりすると、本当にこれで大丈夫なのかなって
見守る大人は心配になったりしますよね。
食べ物が食べ物だからダメなんだけど、
ストーリーがあったり、お気に入りのキャラクターががんばって食べていたり、
またはそのキャラクターに自分自身が励まされたりしたら、
苦手な行動が、物語の中のストーリーのように感じられたりするからふしぎです。
自分が主人公で、まるで困難を克服するストーリーを成し遂げるような感覚になるかもしれませんね。
いやいやな気分のところに強制するのではなく、
気分をあげたり紛らわしたりするための様々なバリエーションを提示してあげることは、
食べることを克服するきっかけになると思います。
ぱっくんも〜ぐも〜ぐの中で
食事することが苦手なお子さんがもし、
残さずに食べることをがんばりたいと思った時、
つぶつぶ あつまれ!と声をかけるのは
つぶつぶはおそらく、ごはんつぶだと思うのですが
ごはんつぶ一つ一つが生きていてキャラクターがあるみたいに、
あつまれー、がんばれー(そして自分も!)と声をかけていくことで
なんとか、今日も、この一回の食事も、がんばって乗り越えられる
きっと、ほとんど戦っているようなものなんだろうな、
がんばってるね、お疲れさま!
そんなふうに思いを馳せたりします。
食べることそのものが、おいしい、たのしい、しあわせ、じゃなくても
苦手でも、それを覆せるような楽しみ、気を紛らわせることが出来る何かと一緒に
なんとか今日もひとつ。
そんな時の手札のひとつとして、歌を、音楽を使っていただきたいです。
⭕️はみがきソング
さて食事が終わったらはみがきをする、ここまでがセットです!
毎日が果てしない・・・笑
いつまで続くのでしょうか。
私は、息子が小学校6年生になるまで、仕上げ磨きのチェックは毎日やりました。
はみがき・しゅしゅしゅ
この曲の特徴も、やはり歯にキャラクターがあるんですね!
はみがきをしてもらうために
「ほーら ちっちゃなはが ならんで まってるよ!
はやく ぼくも ぼくも きれいにしてね」と呼びかけます。
ものにはキャラクターがあって、まるで友達のようであったり、
自分は何かしらのストーリーの中で困難を克服する主人公!という気分で、
ミュージカルのように音楽の中に、ストーリーの中にいて想像力を働かせているうちに、
出来ないことや苦手なこともいつの間にか、少しはマシな気分の中で
なんとか、いつのまにか少しやれていたりする、という感じでいいのではないでしょうか。
これは、音楽を用いた例のひとつですが、
もし少しでも参考になったら、うれしく思います。
大きくなると少し鈍感になります。
あんなに出来ない、だめだと騒いでいたことが、
どんどん感覚が鈍って、なんともなくなっていったりすることもあります。
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